屋根カバー工事の施工中

 

屋根リフォームの中に屋根カバー工事(カバー工法)という施工方法があります。

既存の屋根材を剥がさずにその上から新しい屋根材を張って仕上げていく、施工方法となります。

このページでは、屋根カバー工事の「内容(メリット・デメリット)」と、実際の「施工事例」を掲載していますので、是非ご参考にしてください。

屋根葺き替え工事についてはこちら>>

 

 

屋根カバー工事とは?

 

屋根カバー工事は、既存の屋根材をそのまま残して、その上から新しい屋根材を張っていく施工方法です。

またの呼び方を、「屋根重ね葺き」ともいいます。

屋根葺き替え工事を比べると、既存の屋根材を剥がさないため、さまざまメリットがあります。

もちろん、反対にデメリットもありますので、一緒に解説していきます。

 

メリット

コスト削減に繋がる

 

屋根カバー工事の最大のメリットは、屋根葺き替え工事と比べて工事費用を安く抑えられる点です。

「屋根材の解体費」、「処分費」が掛からないので、費用を抑えられます。

とくに、2005年以前のスレート屋根にはアスベストが含まれており、アスベスト処分費用は年々高くなってきていますので費用が大幅に削減できます。

 

工期短縮につながる

 

屋根解体作業は、面積や作業人数にもよりますが「1~4日」ほどかかります。

解体作業は、単純に瓦を撤去すれば良いのではなく「下地の損傷」や「砂ぼこり飛散」など、気を使って作業しなければなりません。

とくにアスベストが入っている屋根材は慎重に取り扱わなければなりません。

この作業が無くなるだけで、解体日数はもちろん、さまざまなリスクを減らし、工期短縮に繋がります。

 

野地板の上張りが不要となる

 

スレート屋根が主となる内容ですが、屋根材の解体を行うと「下地の野地板が傷む」ため、新しくベニヤを「増し張り・張替え」なければばりません。

しかし、屋根カバー工事であれば既存の屋根材を剥がさないため、よほど野地板が劣化していなければ、ベニヤを省いて作業することが可能です。

その分、ベニヤ張り分のコスト削減や工期の短縮に繋がります。

 

雨仕舞、断熱効果、遮音効果の向上

 

そのほかでは、屋根が2重となる分、雨漏りリスクがより低減でき、「断熱効果」「遮音効果」も高まる点魅に力があります。

 

デメリット

屋根の重量が増える

 

屋根カバー工事のデメリットとして、まず挙げられるのが、「屋根が重たくなる」という点です。

新しい屋根材を上張りすることで、多少なりとも負担がかかります。

そのため、カバーする屋根材は、軽量のものを選ぶ必要があります

屋根カバー工事の重量について詳しくはこちら>>

 

野地板の劣化を確認できない

 

次のデメリットは、野地板や垂木などの木下地が「劣化状態を確認できない」という点です。また、劣化していてもそのまま残す形なってしまいます。

屋根材を剥がさないので、その下にある下地の状態はわかりません。

そのため、「築25年以上」の屋根や「雨漏り」している屋根に対しては、カバー工法を行って良いか確認する必要があります。

 

全ての屋根材に施工できない

 

屋根カバー工事は、化粧スレート屋根材瓦棒屋根材シングル屋根材などの表面が平に仕上がっている既存の屋根材が対象となります。

そのため、粘土瓦、モ二エル瓦、セメント瓦など凹凸のある屋根材には施工できないため注意が必要です。

 

屋根カバー工事を行う時期や目安

屋根から雨漏りしている

出窓雨漏り
雨漏りした屋根

基本的に屋根から「雨漏り」している場合は、屋根カバー工事がおすすめです。

雨漏りしている屋根は、屋根塗装で解決することが非常に難しいためです。

基本的に雨漏りしているという事は、2次防水のルーフィングシートが破れています

この防水シートを修理しないで、屋根材だけ塗装などしても効果が期待できないためです。

雨漏りの経過期間によっては葺き替えが推奨されます。

 

年数が経っている屋根

コケが生えたスレート屋根
傷んだスレート屋根

次に、「20年以上ノーメンテナンス」もしくは「30年以上経過した屋根」ですが、ここまで年数が経つと、屋根材が雨水を大量に吸収して、屋根材の機能が低下しています。

この状況で塗装を行っても、すぐに塗膜が剥離をしてしまう可能性が高いため「屋根カバー工事」をご提案しています。

25年以上ノーメンテナンスの場合は下地の確認を行い、状況によっては葺き替えが推奨されます。

 

屋根材にひび割れやめくれがある場合

破損したスレート屋根
浮いているスレート屋根

屋根材のひび割れやめくれが酷い場合には、屋根カバー工事をおすすめさせていただいてます

ひび割れが酷いと、修理や塗装作業中にばりばりと次々に割れてしまう事があります。

被害が悪化してしまいますし、割れが酷い状態で塗装を行ってもあまり良い状態で仕上げることが出来ません。

そのほか、欠陥品のスレート材(パミール)、コロニアルNEOなどを使用されていた場合にはカバー工事をご提案しています。

パミール屋根について詳しくはこちら>>

 

将来的なランニングコストを考えた場合

スレート屋根材

 

築10年のお宅で、今後のランニングコストを考えて、20年以上お家を使われるご予定のお宅には、カバー工事をお勧めしています。(もちろんご予算の都合も考えます)

理由は今後、屋根の塗装工事を3回行うのと、カバー工事との費用が同じくらいか、安く仕上がるためです。

 

例:70㎡(30坪)のスレート屋根(足場代金含む)

屋根塗装:シリコン系塗料使用、屋根カバー:リッジウェイ使用

築10年目 築20年目 築30年目 合計
屋根塗装 40万円 40万円 40万円 120万円
屋根カバー 75万円 0万円 0万円 75万円

 

合計すると、屋根塗装が「120万円」に対して、屋根カバーでは「75万円」でおさまります。

ポイントしては、屋根塗装を行うたびに「仮設足場」の設置費用が掛かってしまう点です。

※仮設足場は、おおよそ「12万円~16万円」ほどかかります。

もちろん、外壁塗装工事を一緒に行えば、足場代を節約できます。

足場代を差し引いても築40年目までは、ほとんど費用が変わらないか、リッジウェイを使うと安くなる計算となります。

 

屋根カバー工事の施工手順

 

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【施工前の状況】
板金材の劣化や、反り、ひび割れなど発生しています。
過去に2回塗装していますが、下地の状態が良くないため、今回はカバー工事で仕上げていきます。

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【防水シート張り】
仮設足場を設置して、既存の棟板金やその下地、雪止め金具は撤去していきます。
その後、防水シート(改質アスファルトルーフィング)を張っていきます。

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【新規屋根材本張り】
軒先に唐草、端部にケラバ水切りを取付け後、新規屋根材を張っていきます。
新規屋根材は、ガルバリウム鋼板を使用しています。

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【本張り、雪止め】
軒先から順番に本体と雪止めを張り上げます。
本体は、直接カバーを行う場合は垂木に釘を打って固定していきます。

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【棟板金新設、完了】
本体張り上げ後、中央に棟板金という役物(下地含む)を取付けて完了です。
棟板金の取合いなどは、コーキングで防水処理していきます。

 

横浜市の屋根カバー工事の施工事例

 

屋根カバー工事NAVI

 

屋根カバーで使う屋根材についてはこちら>>

 

横浜市での屋根カバー工事ではお任せを!

 

屋根カバー工事はスレート屋根トタン屋根シングル屋根の場合に行う施工方法です。

既存の屋根材の上から、新しい屋根材をカバーして仕上げていきます。

塗装では、長く持たないような劣化状況、塗装よりもメンテナンス回数を減らして長期的な視点でコストを下げたい場合におすすめの工事です。

葺き替えに比べて、屋根材の処分費や解体費用も抑えられますので、大幅に費用が抑えれます。

屋根リフォームをお考えの際はご検討してみてください。

屋根カバ-工事のことで、「ご不明点や気になる点」等ございましたら、横浜市で活動している轍建築へお気軽にご相談ください。

屋根点検・診断無料で行っています。屋根工事の最適なご提案ができますので、お気軽にご連絡ください。

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