庇(ひさし)とは、窓や勝手口などの開口部の上に取付られている小さい屋根の事で、雨や日除けの役割があり「霧除け庇」とも呼ばれています。
この庇が年数が経ち劣化した場合には「塗装」でメンテナンスを行っていくのが主流ですが、劣化状況によって修理が必要な場合があります。
庇の修理方法として、「板金カバー」、「庇改修(交換)」を行うやり方があり、下地の劣化状況によって、施工方法は変わってきます。
このページでは、庇の修理を行う目安や「施工手順」、「施工事例」について掲載していますので、是非ご参考にしてください。
庇の修理を行う目安
庇は、雨樋の取付けがないため、強風によって吹き込んだ雨水が、内部に入り込みやすく、軒先が腐食しやすい弱点があります。また、外壁との取合いから雨水が侵入して、雨漏りすることがよくあります。
庇の劣化状況別に修理の必要性と施工方法についてご紹介します。
板金材、木部の「色褪せ・剥離」
庇の板金の「色褪せや錆び」、木部の「塗膜の色褪せや剥離」が出てきたら、塗装を行う目安となります。
とくに腐食等なく、下地の状態が良い場合は塗装を行うだけで問題ありません。
庇の塗装は、外壁塗装と一緒に行われることがほとんどで、「8~10年周期」の塗り替えがおすすめです。
木部の腐食
庇の板金や木部分が腐食した場合には、「板金カバーや改修(交換)工事」を行う必要があります。
腐食する原因は、塗装によるメンテナンスを怠った場合や、内部に雨水が入り込んでいる場合に起こります。
下地が腐食してしまうと、板金材が剥がれてしまい雨漏りの原因にもなりますので、早めの対処が必要です。
また、軒裏のベニヤが腐食している場合も張替えが必要です。
庇からの雨漏り
庇と外壁との取合いから、風向きによって雨水が入り込んでしまい、室内に雨漏りすることがあります。
原因としては、「コーキングの劣化」や「下地の腐食」、「施工不良」が考えられます。
雨漏りした場合には、原因を追究して、適切な修理を行う必要があります。
簡易的な修理として「コーキングの打替え」、下地の状態によっては「板金カバーや改修(交換)工事」が必要です。
庇修理の施工手順
庇板金カバー工事
庇改修工事
庇修理の施工事例一覧
最後に
庇は、雨除けや日除けの役割があり、あると便利な屋根です。
ですが、経年劣化で、板金は錆びて、下地の木部は腐食してしまいます。
腐食した場合には、塗装で解決することはできませんので、「板金カバーや改修工事」を行う必要があります。
塗装で仕上げるよりも予算は掛かってしまいますが、放置すると雨漏りの原因となりますので、早めの修理をおすすめ致します。