東京都大田区のT様邸にて、屋根葺き替え工事を行いました。
天窓の撤去と屋根デザインを一新されたいというご要望を受けて、その対応をさせていただきました。
既存の縦葺き屋根からアスファルトシングル材に葺き替えていきましたので、その施工事例をご紹介します。
屋根の状況
既存の屋根の状況は、特殊な「R形状の屋根(R屋根)」のお洒落なデザインで、大きな天窓が2か所ございました。
断熱の観点から天窓の撤去をご希望されており、葺き替えと一緒に天窓を解体して塞いでいきました。
屋根葺き替え工事の施工事例
まずは、既存の縦葺き屋根材(ガルバリウム鋼板)を剥がしていきます。
次に天窓を2か所解体していきます。
屋根材、天窓解体後、下地調整を行い、新しい構造用合板(12mm厚)を張っていきます。
天窓解体後の室内天井は、垂木を取付けて天井が野地板で塞がれた状態となります。
次に防水シート(田島タディスセルフカバー)を張っていきます。
今回は、R屋根のため漏水リスクが高くなります。そのため、シートに穴をあけない粘着シートを使用しています。
防水シートを全体的に張っていきます。
防水シート施工後、各種役物「軒先、ケラバ、棟」に水切りを取付けていきます。
各種水切り取付け後、新しい屋根材を張っていきます。
新しい屋根材には、アスファルトシングル材の「オークリッジスーパー」を使用していきました。
意匠性に優れており、軽量で耐久性にも期待できる屋根材です。
新しい屋根材もR屋根のため、釘を使わない「接着工法」で施工しています。
屋根材の裏にシングルセメントという接着剤を塗り、一枚一枚張って仕上げていく工法です。
軒先から順に新しい屋根材を張っていきます。
屋根材張り上げ後、頂部の棟に板金材を取付けて完了となります。
ケラバ部分は、R屋根用にあらかじめ加工した水切り材を取付け、違和感なく仕上げています。
室内側も断熱材を入れて、石膏ボードを貼り、クロスで仕上げています。
屋根葺き替え工事のビフォーアフター
工事期間は、9日間で仕上がりました。
屋根を葺き替えることで、断熱効果が向上され、美観が一新されました。
最後に
R屋根は、シンプルな屋根のため、比較的に雨漏りリスクも少ない屋根です。
ですが、勾配が緩いため、使用する屋根材に限りがでてきます。主に「縦葺きのガルバリウム鋼板」が主流で葺かれていることが多いです。
新しく使用したアスファルトシングル材も釘留めですとリスクがでてくるため、接着工法を行うことで、リスクを抑えた仕上がりが可能となります。ただし、その分予算がかかってしまう点がデメリットです。
そのため、R屋根のメンテナンスを行う際は、屋根材や施工方法をしっかりと比較してから、リフォーム内容を選択されていくことがおすすめです。