屋根リフォーム工事を行う場合の選択肢として、「屋根塗装」、「屋根カバー」、「屋根葺き替え」があります。
それぞれにメリット、デメリットがありますが、主な違いは「費用と耐久性」となります。
ですが、施工方法を選ぶにしても費用の差が大きいので、屋根塗装と屋根葺き替え(カバー工法含む)ではどちらが良いのか迷ってしまう方も多いと思います。
ここでは、状況別にどちらがおススメの施工方法なのかご紹介していきます。
安さで判断する
安さで判断するのなら、間違いなく「屋根塗装」です。
工期は短く、他の工事よりも約1/3の費用でおさまります。
また、一緒に外壁塗装工事を行うと、さらにその分手間が減って費用も抑えられます。
築10年目での屋根リフォームは、約8割以上のお宅でこの屋根塗装工事を行っています。
ランニングコストから判断する
ランニングコストで判断するのなら、「屋根葺き替えまたはカバー工法」がおススメです。
とくに、廃材処分費と解体費用が発生しないカバー工法はおススメです。
あと「10年程度」もてばよいと考えるのであれば、屋根塗装で問題ないかと思います。
ですが「30年以上」使っていくには場合には、塗装だけで屋根をもたせることは難しいため、最終的には葺き替え工事やカバー工事を行う必要があります。
そのため、初めから「築10~15年目」で耐久性の高い屋根材に葺き替え(カバー)していれば、間の塗装代金が発生しないので、その分だけランニングコストが抑えられます。
例
10年目 | 20年目 | 30年目 | 合計 | |
屋根塗装 | 20万円 | 20万円 | 60万円 | 100万円 |
屋根カバー | 60万円 | 0万円 | 0万円 | 60万円 |
このような長期的な視点で見ると、初めから葺き替えやカバーを行ってしまったが、お得になるのです。
屋根の状態から判断する
ニチハパミール他
既存の屋根材に、「ニチハのパミール」や「クボタのアーバニーグラッサ」が使用されていた場合には葺き替えがおススメです。
この屋根材は、アスベスト含有のスレート材からノンアスベストのスレート材に変わった「移行期」に生産された商品で、不具合が生じやすい屋根材です。
屋根塗装を行っても、数年で剥離や割れやすく、塗装費用が無駄になってしまいます。
劣化の進んだ屋根
屋根材の傷みが酷い場合には、葺き替えがおススメです。
築20年以上過ぎていて、一度も塗装されていないスレート屋根や雨漏りした屋根などが対象です。
表面がコケや汚れで覆われていて、屋根に乗るとバリバリと割れたりします。
塗装作業中に、割れが悪化してしまうケースが該当します。
3回目のメンテナンス
屋根塗装を過去2回行い、3回目のメンテナンス時には葺き替えがおススメです。
3回目となると屋根材自体の劣化が進行していて、塗料がしっかりと密着しません。
数年で剥離する可能性が高く、塗装しても無駄になってしまう恐れがあります。
屋根から雨漏りしている
屋根から雨漏りが発生している場合には、葺き替えがおススメです。
屋根材の下に張ってある防水シートが傷んでいるので、根本を直さない事には雨漏りを改善できません。
また、原因の特定を行うためには、屋根を解体しなければいけない場合もあります。
錆びて劣化した鉄板屋根
鉄板(トタン)屋根は、塗装によるメンテナンスをしないと錆びて劣化してきます。
錆が進行すると、腐食して表面に穴が空いてしまいます。
錆びによって状態が悪いと、塗膜の剥離や剥がれが起きやすく、雨漏りリスクも高いため葺き替えがおススメです。
屋根修理が必要
スレート屋根や瓦棒屋根のちょうど中央部に、「棟板金(むねばんきん)」という役物があります。
築20年以上経過してくると、棟板金の下地が腐食してきます。
木下地が腐ると、板金を止めている釘が外れてしまい台風などの影響で飛んでしまう事があります。
屋根塗装だけでは、改善できないので屋根葺き替えか部分的な修理が必要となります。
まとめ
屋根塗装は、あくまで素材の保護を担う役目がありますが、塗装をしても素材はどんどん古くはなります。
古くなったものに、塗装を再度行っても効果は薄れてきますし、雨漏りリスクも高まってくるのです。
そのような場合では、葺き替えやカバーが適していると言えます。
築年数が浅い場合には「屋根塗装」
費用を抑えるなら「屋根塗装」
将来的なランニングコストの削減を考えるなら「屋根葺き替え・カバー」
屋根材が古くなってきたり、雨漏りしていた場合は「屋根葺き替え、カバー」
轍建築では、そのお宅にあった的確なプランをご提案させていただいております。
ご不明点や気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。