屋根足場

 

屋根足場が必要なケースをご存知でしょうか。屋根塗装や屋根の葺き替え工事などを行う際には、屋根に足場の設置が必要になるケースがあります。

一般的な住宅の屋根では、あまり屋根足場を設置することはありませんが、勾配が急な建物では屋根足場の設置が必要になります。

そこで今回は、屋根足場が必要な理由や単価費用相場の計算方法について解説していきます。

屋根足場とは?

 

屋根足場とは、屋根塗装や屋根の葺き替え工事を行う際に、屋根自体に設置する足場の事です。

外壁の周囲に設置される足場とは異なり、「単管とクランプ」を使って、屋根面に平行して組み立てられることが基本です。

一般的な住宅の屋根勾配は「3~5寸程度」が多く、屋根工事を行う際に屋根足場が必要なケースはあまりありません。

しかし、屋根勾配が「6寸を超える急勾配」なケースでは、屋根足場を設置する必要があります。(状況によっては勾配に関係なく設置することもあります)

 

屋根足場が必要な理由

 

屋根が急勾配の建物で工事を行う際には、主に3つの理由から屋根足場が必要とされています。

ここで、屋根足場が必要な3つの理由を紹介します。

 

安全性

 

屋根足場を設置する理由のひとつは、「安全性の確保」です。急勾配の建物の屋根は、滑りやすく落下の危険性が常にあります。屋根工事を行う際には、両手を離した状態で作業を行うので職人の安全のためにも屋根足場は欠かせません。

また高所での作業を行う際には、必ず安全帯や墜落制止用器具の装着が義務付けられています。安全帯のフックを取り付ける場所としても屋根足場は必要になります。

 

作業の質の向上

 

屋根の上で正確な作業を行うためには、足元が安定していることが大事です。勾配の急な屋根では、バランスをとって作業することが難しく作業の質の低下に繋がります。

屋根足場を設置することで、しっかりとした足場を確保することが出来ます。足元が安定することで、作業の質の向上にも繋がります。

 

近隣への配慮のため

 

屋根で工事を行う場合は、遠くから見ても工事を行っていることが分かります。屋根足場を設置していない急勾配の屋根での工事は、一目で危険を伴う工事だと判断できます。

屋根足場を設置して工事を行うことで、落下防止などの安全面への配慮を徹底できるため、近隣の方への不安を和らげることにも繋がります。

 

屋根足場の単価と費用相場について

屋根足場設置

 

では、実際に屋根足場を設置した場合、どれくらいの費用がかかってくるのでしょうか?

ここでは、屋根足場の単価と実際に設置した際の費用相場を紹介します。

 

単価

 

屋根足場の単価は、平米あたり「1,000円程度」が一般的です。

この単価に足場の面積をかけて、費用を計算していく形となります。

例:「足場の面積」70㎡×「単価」1000円=70000円

 

屋根足場は、外壁の周囲に設置する足場の単価と比較すると、少し高くなる傾向にあります。

屋根の上での組み立てや解体作業になるので、足場の施工単価も外壁の周囲に設置する足場に比べて上がってしまいます。

もちろん、屋根の傾斜角度や使用する足場の種類によって「700円~1,500円前後」と単価に幅があります。

 

実際の費用相場

 

実際の屋根足場の費用は、屋根の形状や傾斜角度、面積によって異なりますので一概には言えませんが、「5万~20万円程度」の費用が必要になります。

例えば、屋根面積が100㎡の屋根に設置する場合には、「10万円程度」のプラスになります。

もちろん、屋根足場単体での施工は出来ませんので外壁の周囲に設置する足場とのセット価格となるので、注意が必要です。

 

屋根足場が必要なケースでは工事の総額もアップする?

 

急勾配の屋根での作業は、屋根足場があることで安定して作業を行う事が出来ます。しかし、屋根足場が設置されることで作業の効率は下がってしまうデメリットがあります。

屋根足場があるとはいえ、急勾配で作業がやりずらいという面もそうですが、屋根足場を支えるための「ジャッキの上げ下げ」や、「移動」などの手間が余計にかかってしまうので、一般的な屋根勾配で行う工事に比べて施工費用が上がることがあります。

 

屋根足場費用の計算方法

 

上記では、屋根足場の単価や費用屋根足場の費用=屋根の面積×単価について解説しました。

では、屋根面積の求め方はどのような計算式となるのでしょうか?

屋根面積の求め方は、「図面から計算する」、「投影平面積から計算する」、「実際に上って計測する」などの方法がありますが、ここでは投影平面積からの求め方を解説します。

 

例)建物の延床面積25坪:総2階の切妻屋根6寸勾配

<計算式>

屋根の面積=屋根投影平面積 × 勾配伸び率

<計算方法>

屋根の図面

建物の辺が「7m」で軒先が「0.5m」場合は、「7m」に「0.5m」ずつ足すことで屋根の1辺が「8m」になります。

屋根投影平面積は屋根を真上から見た時の面積で、8m×8m=64㎡となります。

勾配伸び率は、水平の長さに対してどれくらい伸びるのかの比率で、勾配によって異なります。

 

勾配 勾配伸び率
5寸 1.118
5.5寸 1.141
6寸 1.166
6・5寸 1.193
7寸 1.221
7.5寸 1.250
8寸 1.281

 

6寸の場合には「1.166」となるので、これを掛けます。

屋根足場面積:「64㎡×1.166=74.624㎡

 

上記は建物が正方形の切妻屋根のため、簡単に計算できます。

ですが、建物の構造が複雑になるほど計算が難しいため、その場合は図面を使って計算するのが良いでしょう。

 

まとめ

 

屋根勾配が6寸以上の急勾配の建物で屋根工事を行う際には、「安全面」、「作業の質」、「近隣への配慮」の理由から屋根足場が必要になります。

屋根足場の「平米単価は1,000円程度」で、外壁に設置する足場よりも少し高く設定されていることが一般的です。また屋根足場単体での設置は不可能で、外壁の周囲にも足場が必要になることから、外壁周辺部の足場に費用がプラスされる形となります。

さらに足場費用以外にも、屋根足場を設置することでの作業効率の低下などから、屋根塗装などの施工費自体が上がることもあるので注意が必要です。