川崎市宮前区K様邸にて、棟板金の交換工事を行いました。
築25年のお宅で、約10年前に屋根の塗装を一度されており、再メンテンナンスの依頼を受けて対応させていただきました。
今回は、2回目の屋根塗装工事を行いますが、その前に劣化した棟板金(むねばんきん)も交換していきました。
その施工事例をご紹介いたします。
棟板金の劣化状況
棟部の錆びや継ぎ目のコーキング材の劣化を確認しました。
鉄板も経年劣化により傷みがでるため、塗装よりも交換がおススメです。
棟を押さえている釘の錆び、浮きも出てきています。内部の木下地が劣化してきている証拠です。
棟が浮いてきており、隙間から内部に雨水が入り込んで、木下地や防水シートを傷める原因となります。
屋根の棟の素材は「鉄板」なので、劣化スピードはとても早いです。
また、下地に「木材(貫板)」を使用しているため、長年の雨風の影響によって腐ります。
木下地が腐ると、鉄板を止めている釘が抜けて強風時に鉄板が飛んでしまう原因になるため、20年以上経過しましたら、交換の目安となります。
棟板金交換工事の施工事例
既存の棟をバールで解体していきます。
解体時に、屋根材が割れることがあるため注意しながら解体を進めていきます。
棟の鉄板を解体すると、木下地の腐食を確認しました。
25年間、雨風に晒されると、このように木下地は傷んでしまいます。腐った下地には釘はききません。強風などで板金材が飛んでしまう原因となります。
木下地も解体していきます。
解体後は、木くずや汚れの清掃や下地調整を行っていきます。
解体後に新規の木下地(貫板)を新設していきます。木下地は、2本づつ野地板にビスで固定していきます。
木下地を新設したら、新しい板金材(ガルバリウム鋼板)を取付けていきます。
新しい板金材は、新設した木下地に固定していきます。
板金を加工して取付けを行ったら、板金の継ぎ手部分にコーキングを行い完了です。
仕上がり完成です。
棟板金約16mを半日から1日で仕上げていきます。
その後、屋根の塗装全面に行います。
工事のまとめ
築10年目(1回目)の屋根リフォーム(塗装)では、棟板金は塗装のみで問題はありません。
ですが、2回目以降の屋根リフォームでは、一緒に棟板金の交換をおすすめします。下地(貫板)が木材の場合、20年前後で腐食しているケースが多いからです。
台風シーズンになると、この棟板金の釘が効いていない場合は剥がれ飛んでしまうケースが非常に多いです。このような、急な被害に合わないためにも、棟板金を交換しておくと安心できると思います。
ただし、万が一台風の影響で棟板金が飛んでしまった場合は、火災保険が適用さる可能性もありますので、その際は加入している保険屋さんに確認してみましょう。