横浜市青葉区のI様邸で棟瓦の積み直しを行いました。
10月1日の台風の影響で、棟瓦が2枚落下したため対応に伺っています。
棟瓦の被害状況
棟瓦の調査を行うと、瓦を下地に釘止めで固定しているタイプの棟瓦でした。
瓦が外れた箇所は、釘を固定している木下地材が腐っていたため、釘が抜けて強風で瓦が落下してしまったと思われます。
その他の棟瓦の確認も行うと、全体的に釘が浮いてきていました。
同じ年数経過している下地ですので、全体的に下地が傷んでいると考えられます。
屋根の勾配もあり、部分的な補修でも屋根足場が必要です。
そのため、全体的に棟瓦の積み直しを行っていきました。
棟瓦積み直しの施工事例
既存の棟瓦、漆喰、芯材(木材)を解体していきます。
棟瓦は、そのまま屋根に残して、漆喰と、芯材は処分していきます。
新しい下地を取付けていきます。
今回使用した下地は木材と違って腐らない、樹脂製のタフモックを使用していきました。
タフモックを使用することにより、腐りによる釘抜けを防止することができます。
下地を新設後に、屋根瓦固定用の南蛮漆喰(水シャットゴールド)を盛っていきます。
水シャットゴールドは、シリコン含有で水をはじき、防水性能にも優れています。
強いコシで変形しにくく、棟瓦との密着性が良いため、瓦がしっかりと安定します。
漆喰を仕上げたら、棟の丸瓦を戻していきます。
下地のタフモックに釘ではなく、ビスで固定してより抜けずらく取付けていきます。
仕上げに三日月部分に漆喰を盛り足して調整していきます。
その後、各種清掃を行って完了です。
そのほか、棟瓦の取合いに漆喰を盛って、防水及び固定していきます。
棟瓦の積み直しは、2人作業で一日で仕上げました。
工事のまとめ
棟瓦を木下地に固定しているタイプは、下地が傷むと釘が緩んで強風で飛びやすくなります。
今回は、台風で飛びましたが、通常の強風でも飛ぶことがありますので注意が必要です。
このような事から、「築10年以上」経過してきたら、棟瓦の釘浮き等がないか点検して確認することをおススメします。
もちろん屋根に上がるのは危険ですので、点検はプロに依頼しましょう。
そのほか点検のタイミングとして、「10年~15年」で外壁塗装の工事を行う際に確認を行うのがベストかと思います。
仮設足場があるうちに確認を行っておくと、万一の場合に無駄な出費を抑えられます。
轍建築では、「点検調査、お見積もり、ご提案」まで無料で対応しておりますので、屋根の事で気になることや、不明点等ありましたら、何でもお気軽に一度ご相談ください。