横浜市港北区のE様邸にて、棟瓦の積み直し工事を行いました。
棟瓦の漆喰や銅線の修理と、のし瓦の枚数を減らし、屋根の重量を減らす目的で積み直しを行っています。
その施工事例をご紹介します。
棟瓦積み直しの施工事例
既存の棟瓦は、「6段積み」となっているため、「4段積み」に減らして、重量を減らしていきます。
同時に、劣化した棟瓦の「漆喰や葺き土、銅線」を処分して、新しく下地からやり直していきます。
屋根工事を行うため、仮設足場を設置していきます。
全体的に棟瓦の積み直しを行うため、「安全面」、「作業効率」の面から足場の設置は必要となります。
また、昇降機を利用して、「材料」を荷揚げして「廃材」を降ろしていきます。
仮設足場の設置後、まずは既存の棟瓦を解体していきます。
葺き土や漆喰は処分して、既存の「瓦」はそのまま残します。
棟瓦の解体後、まず鬼瓦を新しく銅線で固定し直します。
次に、新しく漆喰で土台を作っていきます。
漆喰は、「なんばん漆喰」の黒を使用しています。
土台作成後、乾いてから「のし瓦」を積み直していきます。
幅を計測して、ズレが無いように積んでいきます。
一段目の「のし瓦」の積み直し完了です。
一段目に「銅線」を張り、同様の手順で漆喰を盛りながら「2段目、3段目、4段目」と積み直していきます。
「4段目」までのし瓦を積み直したら、上部に漆喰を盛り、「丸瓦」を積んでいきます。
この丸瓦を積み終えたら、のし瓦と丸瓦をまとめて「銅線」で巻いて固定していきます。
漆喰材には、防水効果以外に「接着効果」があるため、瓦同士を固定してくれますが、さらに銅線を巻くことで、より安定します。
そのほか、棟瓦の継ぎ目箇所も漆喰を盛って仕上げます。
「鬼瓦」と「のし瓦・丸瓦」の取合いに漆喰を盛ることで、防水効果もあり、しっかりと固定されます。
全体的に、最終確認と清掃を行い問題なければ完工となります。
今回の工事では、2人作業で「2日間」で仕上げています。
工事のまとめ
棟瓦は、経年劣化の影響で「漆喰の剥がれ」、「銅線の切れ」、「棟の崩れ」など、不具合が発生してきます。
放置してしまうと、「雨漏りの原因」にもなるため、10年~15年を目安に棟瓦のメンテナンスが必要となります。
また、瓦屋根は重たいので、地震による影響は大きいです。
そのため今回のように「屋根の重量を削減」する目的で、「棟瓦の積み直し」を行うケースもあります。
可能であれば、全体的な葺き替えもおススメですが、「棟瓦のみ交換や積み直し」だけでも効果はあると思います。
轍建築では、横浜市・川崎市内で屋根工事を行っています。
棟瓦の劣化や屋根の重量の事で、お困りのことや気になる点がございましたらプロにご相談ください。