川崎市宮前区のK様邸にて、屋根の葺き替え工事を行いました。
今回は、瓦屋根の棟部分が、台風によって崩れて落下してしまい、お問合わせをいただきました。
全体的に「棟瓦の銅線が切れており、下地の経年、屋根の重さ」もありましたので、将来的な事を考えて屋根葺き替え工事をご提案させて頂きました。
K様邸では、粘土瓦からシングル材に葺き替えを行いましたので、その施工事例をご紹介します。
屋根の被害状況
丸瓦とのし瓦が約2~3m程崩れて落下したため、漆喰も剥がれて葺き土だけの状態でした。
崩れた瓦の影響で、桟瓦も何枚か割れてしまっています。
その他の棟瓦も崩れていました。
棟瓦が崩れる原因として、瓦を固定する銅線の切れや漆喰の劣化が影響します。
銅線が切れても、棟瓦は重たいため強風程度では、なかなか崩れません。
ですが、大型の強い台風では、このように崩れたり飛ばされてしまいます。
屋根葺き替え工事の施工事例
屋根工事に入る前に、安全面と飛散防止の養生のため「仮設足場」を組んでいきます。
屋根勾配は、7寸ありましたので屋根足場も設置しています。
既存の棟瓦と桟瓦、葺き土などをすべて解体撤去していきます。
葺き替え工事を行う際に、既存瓦の解体撤去は一番大変な作業です。
屋根の面積が160㎡ありましたので、7人ががりで作業を行っています。
既存瓦の解体撤去後に、昇降機を使って荷揚げを行っていきます。
垂木に構造用合板(12mm)を、釘で止めていきます。
ベニヤを新設後に防水シートをタッカーで止めて張り上げていきます。
屋根葺き替え工事の場合は、解体撤去から防水シートまで基本的に1日で仕上げていきます。
防水シートを張らずに、翌日雨が降ってしまったら下地に影響がでてしまったり、最悪雨漏りしてしまうためです。
解体する日も晴れの日を選んで工事を行うことが基本です。
防水シートまで完了したら新規屋根を葺いていきます。
まずは軒先に唐草を取付けていきます。
その後、新規屋根材を葺いていきます。
新しい屋根材は、旭ファイバーグラスのリッジウェイを使用していきました。
ケラバに板金を取付けていきます。
軒先に雪の落下を防止するために雪止め金具を取付けていきます。
最後に、屋根の棟の役物を取付けていきます。
下地の貫板を取付けて、上にガルバリウム鋼板の棟包みを取付けます。
各種板金の取合いをコーキングで仕上げていきます。
最後に、全体的な清掃を行っていきます。
仮設足場と屋根足場を解体して完了です。
施工の工期は、7日間の作業でした。
工事のまとめ
屋根葺き替え工事は、比較的大規模な工事内容で費用も大きくなりますが、メリットも大きい工事です。
今回の台風で飛んでしまった棟瓦のみの補修だけでも一時的には大丈夫ですが、今後も屋根の心配が残ってしまいます。
また、棟瓦の補修といっても、屋根勾配もあるため仮設足場と屋根足場が必要なので、そこそこの規模の工事になってきます。
いろいろな視点から考えて、予算が合えば屋根葺き替え工事がベストな選択肢となることもあります。
台風被害の場合には火災保険ももちろん適用されます。
自然災害時でも、修理方法には選択肢を増やしてご検討してみてください。
川崎市内の屋根のメンテナンス・補修のことであれば轍建築にお気軽にご相談ください。
迅速対応で、最適なご提案をさせていただきます。