横浜市南区のN様邸にて、瓦棒屋根(トタン)の塗装工事を行いました。
経年劣化により旧塗膜の剥がれ、錆による劣化が進行していたため、ご相談を受けて対応させていただきました。
本来であれば、下地の状態が良くないため葺き替え工事をおすすめしていますが、ご予算の関係で塗装工事で仕上げていくお話となりました。
ここでは瓦棒屋根に塗装工事を行った施工事例をご紹介いたします。
瓦棒屋根の劣化状況
築30年以上経過しているトタン屋根材です。錆の進行を抑えるために定期的に施工主様が塗装されていましたが、下地の劣化した屋根材は塗膜が剥がれやすく、年々状況が悪化されていました。
塗膜が剥がれた箇所は鉄板のため、赤錆が発生しています。また、屋根材も古くなってきていたため、心木が腐食して、野地板も傷んでいました。
今回は応急処置を行うような形で補修と塗装で仕上げています。
施工事例
2人で半日以上かけて、旧塗膜のケレン下地調整と補修を丁寧に行いました。
この下地調整をしっかりと行っていかないと、すぐに塗膜が剥離してきます。
その後、下塗りに錆止めを塗っています。
錆止め塗布後、中塗り、上塗りと計3回塗りで仕上げていきました。
工事期間は、2人作業にて2日間の作業でした。
■使用塗料
今回の使用塗料は日本ペイントのファインルーフSIを使用しています。
トタン屋根と言えば、このファインルーフSIが有名です。塗膜の密着性が高く、シリコン系の塗料のため耐久性も期待もできます。高光沢で紫外線にも強い塗料です。
ただし、どの塗料も下地の状態が良い場合にその性能を発揮します。塗料はあくまでその素材の劣化を遅らせるもので、悪くなったものを直す効果はありませんので注意が必要です。
■保証期間
屋根塗装の保証期間は5年間となります。
ですが、今回のように下地の状態が悪いケースでは保証が出せないこともあります。
工事のまとめ
今回の塗装工事ではトタンの状態が良くないため、どのような塗料を塗っても剥がれやすいことをご理解いただいた上で施工を行っています。仮にこの状態で高価格のフッ素塗料などを使用しても剥がれやすさに差異がないでしょう。
塗装をしても1~2年で剥がれてしまい、工事代金が無駄になってしまうケースが多いので、ほんとうに注意が必要となります。
そのため、今回のようなケースでは、まずは葺き替え工事をご提案させていただくことが多いです。
屋根塗装を行う場合は、ご予算ももちろん大事ですが、劣化状況と費用対効果を考えた上で施工方法をご検討していくことも大事です。