横浜市港北区のS様邸にて、屋根葺き替え工事を行いました。
葺き替えを行った箇所は、アルミベランダ下の1F部の瓦棒葺き屋根です。
2Fの大屋根に「カバー工法」を行ったため、一緒に劣化した1Fの屋根も葺き替えていきました。
瓦棒屋根から新しく立平葺きに仕上げましたので、その施工事例をご紹介します。
瓦棒屋根の劣化状況
築20年以上経過しているため、鉄板部の表面の「色あせや錆び」が出てきており、年数相応の傷みがありました。
ですが、1F部の屋根はアルミベランダがあるため、紫外線や雨水の影響が少なく、そこまで深刻な傷みはでていませんでした。
屋根葺き替えの施工事例
屋根葺き替え工事を行うにあたり、まずはアルミベランダを解体していきます。
劣化したこのアルミベランダは、一度解体を行うともとに戻すことが困難です。
脱着もできますが、解体する場合には交換を視野に入れておいた方が良いです。
アルミベランダ解体後、既存のトタン板を解体撤去していきます。
その上に、新しい構造用合板を上張りしていきます。
防水シート(改質アスファルトルーフィング)を張っていきます。
軒先には、軒先唐草、ケラバには、ケラバ唐草を設置していきます。
外壁取り合いには、下地を設置していきます。
新しい屋根材を葺いていきます。
材料は、セキノ興産の立平ロックを使用しています。
新しい屋根材は、ビスで固定して張り上げていきます。
立平葺きは、瓦棒屋根と違い「心木」という木下地材が無く、腐食の心配がありません。
下ハゼに上ハゼを重ねて張っていきます。
先ほどのビス穴が隠れ、水がまわらないよう雨仕舞を行っています。
屋根材張り上げ後、外壁取合いの雨押え板金を取付けてコーキングを行い完了です。
工事のビフォーアフター
工事期間は、アルミベランダ解体で半日、屋根葺き替えで1日で仕上げています。
その後、新しいベランダを取付けています。
新しい屋根は、ガルバリウム鋼板材なので耐久性が高く、心木を使わない立平葺きなので、長期間メンテナンス不要となります。
工事のまとめ
屋根は、20年~30年でカバーや葺き替えが必要となります。
とくに瓦棒屋根は、劣化すると「心木が腐食してそこから雨漏りしたり」、「屋根材が剥がれたり」などの不具合が生じます。
そうなってしまう前に、出来る限り早めの施工が必要となります。
今回の1Fベランダ下の屋根は、他と比べると劣化スピードが遅いですが、2F屋根と一緒に施工を行ってあげると効率的です。
手間が省けて費用を抑えられるので、数年後にまた施工するのであれば、一緒に行ってしまった方が良いです。
注意点として、劣化したアルミベランダを脱着する場合、できれば交換をおすすめします。
劣化していると、歪みなどがあり、同じ部材も無いため、同じように取り付けることが難しいためです。