横浜市都筑区のK様邸の軒張り替え工事を行いました。
昨年の台風の影響で軒天が剥がれてしまったため、お問い合わせを受けて対応致しました。
ここでは、軒の張り替え工事の施工事例をご紹介いたします。
軒天とは?
そもそも『軒天』とは、外壁から出ている屋根の裏面の天井の事を言います。
他にも、玄関の上の天井や出窓の下部などにあります。
使用されている材料は、大きく分けて『不燃系』と『材木系』の2種類に分類されます。
金属製のものもあり、その住宅の構造や用途に合わせて使用する材質を選びます。
よく使用されるのは合板ベニヤ板になります。
ただの天井と思いがちですが、風雨から外壁を守る大事な役割もありますので、劣化や破損が見られた場合必ず修理をしてください。
軒天の劣化状況
数か所、軒天材が剥がれてしまっています。
塗装をしていない面が出てきてしまっているため、このまま放置してしまうと、木材の性質上、雨にあたり腐食してしまします。
軒天の腐食や劣化による被害は様々で、屋根内部に雨水が浸入してしまい、屋根全体が腐食してしまう恐れなど、軒天が外れ、空いた穴から蜂、小動物や鳥が巣を作り、物音やフン、最悪の場合には屋根材が朽ちてしまうトラブルもあります。
軒天が外れてしまった場合はもちろん、雨染みやカビが生えてしまったら早急に対処しましょう。
軒天張替え工事の施工事例
まず、腐食してしまった古い軒天材を専用の道具を使い外します。
この写真は玄関の上、バルコニーの裏面の軒天井になります。
軒天材を外したら見えるのが、野地板や垂木です。どちらも屋根のとても重要な部分ですので
ここに動物や虫が入って住み着いてしまってはとても危険です。
軒天材を設置する際に、強度を上げるために軒天に木下地(野縁)を新しく取り付けます。
新しい軒天材を取り付けていきます。
今回使用したのは、『4mmのベニヤ板』になります。
このベニヤは「有孔ベニヤ」といい、複数の穴が開いていて、通気性をよくするものです。
軒天は雨にあたることはほぼ無いですが、内部に湿気がこもりやすく、とてもカビが生えやすいのです。
現在では軒天に通気口が設置されている住宅が多いですが、無い場合このような通気性のある材料を使用することにより、カビの発生を抑えられます。
コーキング、塗装工事
軒天井の塗装作業に入る前に外壁との取り合いにコーキングをします。
この写真は、コーキングの密着性を高める、『プライマー』を塗布しているところです。
専用のガンを使い、コーキングを流していきます。
ヘラできれいにならしたら、テープをとって終了です。
コーキングの施工完了写真です。
軒天材でしっかり補修し、これで動物や蜂などが入り込んでしまう恐れはありません。
しかし、このように木材がむき出しのままだと劣化のスピードが早まってしまいますので、美観を整えるとともに、塗料を塗っていきます。
軒天によく使用されるのがこの『ケンエース』という材料です。
とても強力な防カビ材が入っていて、カビや劣化を防ぎます。
この右にあるパテで、塗装作業に入る前につなぎ目をなくし平らにします。
軒天材のつなぎ目を分からなくするためにパテをします。
パテが乾きペーパー(紙やすり)で滑らかにした後の塗装作業に入ります。
ケンエースを、2回塗って仕上げます。
施工完了写真
下地処理をしっかりしたため、キレイに塗ることが出来ました。
隙間や穴もなく、害虫や小動物が入ることもありません。
工事のまとめ
軒天井の修理方法は全部で3つの方法があります。
塗装修復方法・増し張り施工・張り替え施工の3つです。
今回の様に、剥がれてしまっていたり小さな隙間でも穴が出来てしまっていた場合、塗装工事だけではもちろん修復はできません。
経年劣化は必ずするもので、マイホームをお持ちの方なら、メンテナンスは避けては通れません。
ですので劣化が重度化する前の早めの修理をお勧めします。