横浜市鶴見区のT様邸にて、雨漏り修理を行いました。
9月の台風の影響で、「2F天井と1F和室の出窓」の計2箇所から雨漏りが発生したため、お問い合わせを受けて対応致しました。
調査を行うと、2F屋根から雨漏れしており、全体的な劣化もありましたので、「屋根カバー工法」で施工を行っていきました。
その調査から施工までの事例をご紹介いたします。
雨漏りの被害状況
台風直撃後に、2F天井から雨水が染みて、漏れてきたようです。
今まで、雨が降っても漏れてくることはなかったそうですが、「風向きや雨量」によって、急に雨漏りするケースがあります。
1F和室の出窓は、以前から雨漏りしており、天井がフカフカしていました。
こちらは、1Fの出窓なので、出窓と外壁の取合いから雨漏れしているケースが多いです。
屋根雨漏り調査
2F屋根の調査を行うと、棟板金の浮きが数か所みられました。
ですが、屋根材が割れていたり、決定的な雨漏り箇所を特定できませんでした。
1F出窓は、散水調査とサーモグラフィー調査を行っていきましたが、長時間散水をしても出窓からの漏れは確認できませんでした。
その後、外壁塗装を行う予定であったため、足場設置後に2F大屋根の水洗いを行いながら確認と調査を行ったところ、1F和室に漏れが発生しました。
原因は、棟板金の浮きから雨漏りしていたようでした。
浮いた箇所周辺の防水シートが劣化して、破れている可能性があります。
2F、1Fともに、2F屋根からの雨漏りが原因でしたので、しっかりと屋根カバー工事を行って、今後の雨漏り対策含めた「雨漏り修理」を行っています。
1F出窓付近も水の漏れはしませんでしたが、雨漏りの可能性がありましたので、こちらも庇板金のカバーを行っています。
雨漏り修理の施工事例
屋根カバー工事では、仮設足場を設置して、昇降機を準備していきます。
昇降機で、廃材を下げたり、材料を荷揚していきます。
まずは、既存の棟包みを解体していきます。
棟包みを解体すると、全体的に劣化しており、雨水が内側に入り込んでいたようです。
劣化した木下地(貫板)も解体して処分していきます。
棟板金の解体後、新しく防水シートを全体的に張っていきます。
この防水シートを張るだけで、旧防水シートの破れ箇所をカバーできるので、雨漏りを改善させることができます。
防水シートを張った後、各種役物の「軒先唐草」や「ケラバ水切り」を設置していきます。
谷部には谷板金を設置していきます。
新規屋根材には、自然石粒付鋼板の「ディプロマットⅡ」を使用していきました。
新しい商品には、「ディプロマットスター」がありますが、個人的に「ディプロマットⅡ」の方がデザインが良く、仕上がりが良いように感じます。
違いとしては、模様と艶があるか無いかだけで、品質や保証の有無は変わりません。
ディプロマットⅡを軒先から順に張り上げていきます。
ディプロマットⅡの張り上げ後、新しく棟板金を取付けていきます。
下地には、タフモックを使っています。
タフモックに同質の棟板金を取付けていきます。
通常のガルバリウム鋼板に自然石粒が付着されたものです。
棟の三又部分にコーキングを行い、自然石粒を撒いて仕上げていきます。
外壁との取合いには、同質の雨押え板金を取付けてコーキングを行って仕上げます。
最後に最終確認と屋根の清掃を行って、完了です。
雨漏り修理のビフォーアフター
工事期間は、4日間でした。
屋根からの雨漏りも「1次防水の新しい屋根材」と「2次防水のルーフィングシート」を全体的に張ることとで、雨水の侵入経路が完全に断たれます。
予算は掛かってしまいますが、雨漏りを解決するのに確実な施工方法です。
工事のまとめ
屋根からの雨漏りを特定するのはとても難しいです。
とくに内部の防水シートの傷みは、外側からでは見えませんので原因がはっきりしません。
今回のケースでは、台風の影響で雨漏りが発生したため、火災保険が適用されています。
予算が掛かってしまう屋根カバー工事ですが、火災保険を上手く活用すると費用負担が少なく工事が行えます。
火災保険に入っている場合は、保険屋さんに確認してみましょう。