横浜市港北区E様邸の瓦棒葺き屋根(トタン)の塗装工事を行いました。
お施主様とご相談の上、屋根と同じ素材でできている庇(霧除け)の塗装も一緒に行いました。
ここでは瓦棒屋根(トタン屋根)の施工方法をご紹介します。
瓦棒葺き屋根とは?
瓦棒葺き(かわらぼうぶき)とは屋根の一種の施工方法のことで、簡単に言うとトタン屋根の事です。
主に金属製の資材を用いることが多く、瓦棒とは、棟(屋根の頂上)から縦に並んでいる金属製の棒の事で
敷いたトタン板の上に瓦棒を並べていく施工が瓦棒葺きになります。
瓦と文字がありますが、瓦は使用してません。
劣化状況
既存の塗料が色あせ、経年劣化で剥がれてしまっています。
トタンのメンテナンス時期はおよそ10年程とされており、チョーキング現象や色あせが見られた時が、塗り替えのメンテナンスとされています。
色あせや塗膜の剥がれを長期間、放置をしてしまうと防水機能が低下してしまい、錆びて穴が開いてしまったり腐食の原因になってしまいます。
穴が開いてしまっている場合や腐食が進行してしまっている場合には、塗装ではなく、葺き替えやカバー工法などの施工になります。
瓦棒葺き屋根塗装の施工事例
塗装に入る前の下準備として、高圧洗浄をします。
長年の汚れやコケを落とすのももちろん、浮き剥がれてしまっている塗膜をある程度取り除いてしまいます。
コケや汚れが残っていると、塗装した際にそのまま形に残ってしまいあまりキレイな仕上がりになりません。
続いて、ケレン作業に入ります。
グラインダーという機械を使用して、剥がれてしまった塗膜をすべて取り除きます。
ケレン作業に用いる道具は様々で、用途や状況により使い分けます。
剥がれた塗膜部分を平らにならしていきます。
ケレン作業を終え、ようやく下準備が完了です。
念入りに下準備をし、いよいよ塗装の工程に入ります。
まずは、下塗り材として『サビ止め』を塗っていきます。
錆びやすいトタン屋根に、この工程はとても大切です。
サビ止め後、いよいよ仕上げの塗料で染めていきます。
こちらは中塗りの写真になります。色が付き、いよいよ仕上げに近づいてきました。
続いて同じ塗料を使用して、上塗りの工程に入ります。
サビ止め(下塗り)、中塗り、上塗りの、一連の工程を終え、塗装作業が完了します。
屋根の施工完了写真
下処理をしっかり施したため、凸凹も少なく、とてもキレイに仕上がりました。
古さを感じさせる色あせもなくなり、光沢のある新品のような仕上がりです。
美観だけでなく、塗料の機能で防水効果、耐久性も向上しました。
庇(霧除け)の塗装
庇(霧除け)も屋根と同様ケレン作業をして、塗装する面を平らにならします。
庇(霧除け)は、文字通り霧や雨が屋内に入り込まないようにするため、窓の上に設置されるものです。
その分風雨の影響を受けやすく錆びやすいので、こちらにもしっかりとサビ止めを塗ります。
中塗りの写真です。屋根と同じ工程で施工します。
上塗りをして仕上げます。
施工完了写真になります。こちらもまるで新品の様にキレイになりました。
屋根と同色にすることで、統一感がありまとまりますね。
工事のまとめ
今回は瓦棒葺き屋根(トタン屋根)塗装のご紹介でしたが、トタン屋根だけに限らず、塗装をする際は下準備がとても大切です。
ご紹介しました一連の作業の中で、省いてもよい作業は1つもありません。
劣化状況などで、ケレンの施工方法などが変わる部分もありますが、基本は同じです。
1つ1つの作業には必ず意味や役割があります。
費用もそうですが、その屋根にあった適切な作業工程にも注目してみてください。