波板(なみいた)とは、屋根や外壁に用いられている波型に成型された建築資材です。
昔はトタン素材の波板屋根も多く見掛けられましたが、現在では「塩ビやポリカーボネート」などの合成樹脂を用いたものも多くみられます。
この塩ビやポリカは、光を通すことから日当たりを邪魔しないため戸建てに付属したカーポートの屋根やベランダの屋根などに利用されています。
そんな波板屋根は、劣化や自然災害などで張替えが必要となることも多いですが、その場合費用はどれくらいかかるのでしょうか?
ここでは、主にベランダやカーポートに使われている波板の張替え費用やDIYで波板を交換するための方法などをご紹介していきます。
波板の張替え費用について
波板の張替えは、「材料費+施工費」で費用が計算されます。
それぞれ、材料は「素材」によって枚数あたりの単価が変わり、施工費も「枚数や施工状況」によって変わってきます。
波板の材料費
波板の規格寸法は縦1820mm×横655mmです。
素材 | 1枚あたりの単価 |
塩化ビニール | 約1000円〜1200円/枚 |
塩化ビニール(ガラスネット入り) | 約1800円~2100円/枚 |
ポリカーボネート | 約1600円~1900円/枚 |
ポリカーボネート(熱線カット) | 約2000円~2300円/枚 |
施工費
交換工事なので、既存波板の解体費と処分費、取付施工費がかかります。
施工 | 単価 |
解体処分費 | 約1000円/枚~ |
取付施工費 | 約3.5万円~ |
諸経費・管理費 | 約10000円~ |
例として、塩化ビニール(ガラスネット入り)に6枚交換(張替え)した場合の費用は、「処分費:6000円、材料代:12600円、施工費:45000円、管理諸経費:15000円」で約8万円~となります。
※そのほか施工のやり易さ、状況によって単価も変わってきます。
注意点として、波板は端から順々に張替えを行っていく関係上、真ん中一枚だけ張替えることは基本的には行いません。他の波板が割れる場合があるためです。
そのため、一枚の張替えでも、数枚剥がす必要があるので、その分の単価は変わってきます。
波板の張り替えを自分でやる場合
波板の張替えはDIYでできる?
波板の張替えはそんなに難しい作業でありません。
「2階ベランダの屋根」等、危険な場所はおすすめできませんが、カーポートなどは自分で張替えることも可能だと思います。
波板本体、留め具、はさみや波板キリ、のこぎりなどは「ホームセンター」や「インターネットショップ」で一式販売しているので、簡単に取りそろえることが可能です。
そのほかでは、作業する際には脚立が必要となるので、無い場合は用意が必要です。
波板交換の手順
①既存波板解体
②波板カット(縦の長さが余る場合)
③波板穴あけ(山にあける)
④波板張り(波2つ半分重ね合わせる)
⑤フック・専用釘で固定(④と同時進行)
⑥波板カット(横幅が余る場合)
張替えの場合は、基本的には張替え前と同じ状態に取付けを行えば問題ありません。
そのため、剥がす前に「長さや幅や枚数、フック・ビスの場所、重ね幅」をしっかり確認しておくことが重要です。
波板のカットは、「ハサミやのこぎり」を使用していきます。
フックを取付ける場合は穴が開いていないため、フックが通る穴を「専用のキリ」や「電気ドリル」等で開けながら止めていきます。
そのほか、枠組みは波板を剥がした時でないと清掃ができない箇所がありますので、一緒に綺麗にしておくと良いでしょう。
DIYで失敗しがちなところが波板の重ねで、一般の波板であれば「波2つ半」合わせるようにしましょう。
少しでも重なっていればいいと思いがちですが、少ないと雨が滲み込み雨漏りの原因となり、また最初からやり直しとなってしまうので注意が必要です。
最後に
波板は、経年劣化や自然災害(強風・大雪)の影響で、不具合が発生してしまいます。
自然災害の場合は火災保険が適用されますが、経年劣化や火災保険未加入の場合はそうはいきません。
その場合「数万円の費用」が発生するため、DIYを検討される方も多いと思います。
実際、そこまで難しくないので安全な場所での作業なら挑戦してみるのもおすすめです。ですが、それ以外で「時間がない方やDIYでは不安な方」もいらっしゃるかと思います。
そんな方は、無料お見積りをやっておりますので、轍建築までお気軽にご相談ください。