天井を見上げてみると、小さなシミがどんどん大きくなっていることがありますか?
天井のシミには様々な原因があり、必ずしも雨漏りしているというわけではありません。
ですが、どのような原因でも被害を悪化させないために、シミの原因をしっかりと調査して早急に対応することが大事です。
ここでは、天井のシミの原因と、調査する方法を解説していきます。
天井にシミができる原因は?
天井にシミができる原因として考えられるものは、主に4つあります。
雨漏り
天井のシミの原因として、もっとも多く代表的なのが「雨漏り」です。
「屋根・外壁・ベランダ」などが劣化や施工不良によって内部に水がまわり、木材に雨水が染み込みます。
そこから徐々に雨漏りとなって天井のシミとなります。
結露
暖かい空気の中には、多くの水分が含まれています。しかしその空気が冷やされた時、すべての水分が空気の中に水蒸気として存在し続けることができなくなります。
その後、空気から水滴となって現れる物質が「結露」です。暖かい部屋と冷たい空気の屋根裏の気温差で水滴が生じ、屋根裏(天井と屋根の間)で結露が生じます。
天井や屋根の断熱処理が不十分だったり、屋根裏の風通しが悪く換気ができなかったりすることが原因です。
2階部の排水管や給水管の水漏れ
寒冷地では寒さにより、給水管が凍結してしまうことがあります。
凍結した水道管が破裂することや、ひびが入ってゆっくりと水が漏れだしていることも考えられます。
また地震などの衝撃によって、予想以上に「配水・給水管が劣化して水漏れ」が生じ、シミになることもあります。
動物の糞尿
自然が豊かなところにある家や、空き家が多くある住宅地内の家にも小動物が住み着く可能性があります。
気が付かないうちに屋根裏に小動物が住み着き、その「糞尿」が雨漏りのように天井のシミになることもあります。
シミの原因を調査する方法とその費用は?
天井裏の確認
シミになっている部分の天井裏を目視で確認していきます。
点検口などがある場合は、そこから確認を行い、無い場合は天井部を開口する必要があります。
天井裏を確認することで、「雨漏りなのか結露・漏水か糞尿」なのか判断して、また原因を特定していきます。
調査費用:「無料」
天井を開口する場合:「2~3万円」
散水調査
外部からの雨漏りの場合は、屋根や外壁の目視調査を行う必要があります。
さらに目視で判断できない場合は、晴れた日に雨漏れの可能性がある箇所に散水して、原因を調べていきます。
調査費用:「無料~約3万円」
赤外線サーモグラフィー調査
建物の中に水が入ってくる場所と、そうでない場所には「温度の差」が発生することに着目した検査方法です。
目視調査や散水調査と一緒に行っていきます。
調査費用:「無料~約3万円」
天井のシミを放置するとどうなる?
どのような原因であっても、「天井に液体によるシミ」があれば、確実に屋根裏に湿気があるということです。
シミの範囲や状況にもよりますが、放置するとさまざま悪影響がでてきます。
カビの発生
湿気によって「カビ」が発生し、人間の健康に悪影響します。
カビによってアレルギー反応を引き起こす人も少なくありません。
シロアリの発生
木造の建物が湿った状態は「シロアリ」に好む環境で、シロアリが木材に住み着く原因になります。
シロアリが家の柱を食べてしまい、やがて建物自体の強度が落ちてしまう危険があります。
それだけではなく、建物の資産価値を下げてしまう可能性もあるでしょう。
雨漏りの場合には火災保険が使える?
天井のシミの原因が雨漏りだった場合、火災保険が適応され補償対象になる場合もあります。
補償内容に「地震・雹災・風災・雪災」が含まれている場合、雨漏りの修理に火災保険が適応される可能性があります。
例えば、雹によって屋根の一部が損壊した場合や、暴風や台風によって屋根の瓦が飛んでしまった場合です。
しかし、建物の建築年数が長いことによる経年劣化の場合、リフォームの影響で雨漏りが起きた場合などでは、火災保険が適用されないので注意しましょう。
まとめ
天井のシミの原因は雨漏り以外にも「結露・漏水・糞尿」などが考えられます。
どのような原因だとしても、放置していても良いことはありませんので、早めに対処していくこが賢明です。
また、自然災害での雨漏りの場合では火災保険が適用される可能性があります。
保険に加入している方は、保険屋さんに適用の有無を確認しておくと良いでしょう。