棟板金の交換

 

棟板金(むねばんきん)とは、「スレート・トタン屋根」の一番高い尖った部分にかぶせてある山の形をした金属板のことを言います。

てっぺんを守る大事な役割ですから、これが屋根に設置されていないとそこから水が入って雨漏りの原因になるなど、とても大事な部分です。

この棟板金も経年劣化で下地材が腐食するため、おおよそ「20年」を目安に交換を行う必要があります。

ここでは、棟板金の交換費用どれくらいかかるのかについてご紹介していきます。

棟板金交換の費用はどれくらい?

棟板金交換の費用

棟板金の下地

 

交換費用の目安「¥3500~5000円/m」

施工内容

①既存棟板金解体費・処分費

②下地調整費

③木下地取付け

④棟包み取付け

⑤コーキング仕上げ

 

棟板金交換工事の場合は、「m数」が長いほど、単価も下がります。

反対に「m数」が少ない場合には、人件費を考えると「¥20,000~」の価格設定となる場合が多いです。

屋根勾配によっては、棟板金交換のみの作業も仮設足場は別途費用かかってきます。

タフモック下地の費用

タフモック取付け

 

近年では、スギ板の代わりに「タフモック」という樹脂製の下地材が使用されています。

タフモックは、腐らないので、長期間メンテナンス不要となります。

棟板金交換費用に、おおよそ「¥500~800円/m」プラスされます。

そこまで単価も高くはないので、近年では需要が多くなっています。

 

棟板金交換の必要性

 

棟板金は台風や強風によって飛んでしまうことがあります。

理由は、棟板金の下地には、木材(スギ板)が使用されているため、経年劣化によって腐食して留め釘が緩んでしまうためです。

釘が効いていない板金材は強風で飛ばされてしまうのです。

その他、板金材も経年劣化で錆びてしまうため塗装によるメンテナンスも必要となってきます。

 

棟板金のメンテナンス時期

棟板金の腐食した下地

 

メンテナンス時期の目安

釘の打ち直し及び板金の塗装:「10年~15年」

棟板金の交換:「20年前後」

 

棟板金は「築8~10年前後」で下地が劣化や膨張・伸縮によって「釘が浮き」始めてきます。

そのため、屋根塗装などを行う際に、一緒に「釘の打ち直し」を行っておくと効率が良いです。

その後、「築20年前後」で木下地が腐食してくるので、このタイミングが交換時期としてべストとなります。

 

棟板金は定期的に点検を行う事が大事

リッジウェイ葺き仕上がり

 

棟板金は、屋根のてっぺんを雨水から守る大切な役割を果たしています。

しかし、屋根の一番高いところに設置されているため一番外的ダメージを受けやすい場所で、一度剥がれて雨漏りをしてしまうと屋根の他の部分はもちろん家の中にまで被害が及ぶリスクの高い箇所です。

台風シーズンなど、雨が続く季節が近ければ更に要注意となってきます。

年数に関わらず、屋根を見上げて棟板金に異変を感じたら、点検調査を依頼していきましょう。

 

火災保険の適用について

棟板金の台風被害

 

棟板金交換工事は「半日から1日」で完了してしまう、屋根の修理の中では比較的簡単な作業です。

ですが、基本的に高所作業になるため、仮設足場の設置は必要となります。

仮設足場の費用が高いため、棟板金だけ直すにも大きな出費となってしまいます。

そこで、自然災害による被害の方限定となりますが、ご自身の火災保険会社に棟板金の被害修理が適用されるのか確認してみましょう。

一般的に、自然災害であれば火災保険の「風災」に該当し、棟板金交換工事も保険費用で行えます。

急な出費を抑えるためにも、対象の方は火災保険を利用していきましょう。

 

まとめ

 

棟板金は、屋根を雨風から守っている大事部分です。

しかし天辺にあって、経年劣化のスピードも速いので定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスを怠ると、棟板金が剥がれる原因となり、剥がれ飛んでしまうと「通行人や他の建物・車」を傷つけてしまう場合があるので注意が必要です。

自然災害で棟板金に被害があった場合、火災保険が使えます。

被害に合われた方は、火災保険なども上手く活用して、早めの対処をおすすめ致します。