雨樋とは、屋根に溜まる雨水を集め地上または下水に排出してくれる、住まいにとってなくてはならない設備です。
もっとも一般的なタイプは「軒樋、縦樋」と呼ばれるもので、屋根面に設置された軒樋によって軒下から集めた水を、縦樋で地面に流す、というものです。
この雨樋も劣化すると割れたり、主に自然災害(台風・大雪)などの影響で破損することがあります。
破損した雨樋は交換する必要がありますが、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
ここでは、雨樋交換の費用単価と交換時期などについてご紹介しています。
雨樋交換の費用単価
【雨樋取付費用(材工共)材質:塩ビ】
・軒樋(丸樋):「¥2200~2700円/m」
・軒樋(角樋):「¥2700~3200円/m」
・縦樋(丸樋):「¥2100~2600円/m」
・縦樋(角樋):「¥2400~2900円/m」
・集水器:「 ¥2000~2500円/m」
このほか、「既存の雨樋の解体処分費」や「現場管理費用」、「仮設足場の費用」が別途かかってきます。
部分的な交換や補修の場合には、「m計算」ではなく、「¥15,000円~」など「人件費計算」となってきます。
雨樋の工事期間は、主に「1~2日間」で仕上がってくるのがほとんどです。
素材が、銅やステンレス、軒樋の寸法が大きくなった場合には費用単価も上がります。
雨樋の交換時期の目安は?
雨樋の劣化症状として、「割れ」や「破損」、雨樋の「雨漏れ(オーバーフロー)」があげられます。
経年劣化による割れや、主に、自然災害による、台風での破損、大雪時の重みで割れや破損します。
日焼けによる劣化を防ぐために、外壁塗装などと一緒に「約10年」に一度「雨樋に塗装」を行い、耐久性を向上させたり、美観を維持させていく方法が一般的です。
その後、雨樋の材質によっても異なりますが、一般的な交換時期の目安は「約20~25年」と言われています。
交換には仮設足場が必要なため、「外壁塗装や屋根工事」と一緒に行うと効率的です。
火災保険の適用
「自然災害による雨樋の破損」は火災保険が適用されます。
雨樋交換費用から、仮設足場の費用まで、火災保険ですべて対応できるので、実質負担なしで工事を行えます。
火災保険に加入している方は、一度保険会社に確認してみましょう。
①保険会社に申請書類の請求
②施工業者による現地調査
③見積書・被害状況の写真撮影
④保険会社に「申請書・見積書・写真」の送付
⑤保険審査
⑥保険金の振込
⑦工事の着工
⑤は、保険会社によって現地審査が行われます。
⑥と⑦は、審査結果後に振込まで時間がかかる場合もあるため、前後することもあります。
最後に
雨樋は、屋根に流れた雨水を地上へ流すという大事な役割を担っています。
雨樋に不具合があると、屋根の雨水が「滝のように地面に落ち」、快適な住環境が損なわれます。
また、雨水が落ちる場所によっては、「雨漏りの原因」になることもあります。
このような状況が見られたら、早めに交換工事を行っていきましょう。
また自然災害の場合では、火災保険を利用して雨樋の交換が出来る場合もあるため、見積もり前に確認しておくことをおすすめ致します。