屋根塗装

 

屋根塗装は、どのような作業を行っているのか下からでは確認しづらいため、「手抜き工事」によるトラブルが起きやすい傾向にあります。

また、塗装を行った直後は綺麗に見えるので手抜きを行ったかどうかの見分けが難しく指摘もできません。

そのため「2~3年後」に屋根の不具合が発生して、後悔する人がとても多いのが現状です。

そのようなことが起きないためにも、どのような手抜きトラブルがあるのか、未然に知っておいた方が良いでしょう。

今回は、屋根塗装工事で、手抜きトラブルになる原因その内容についてご紹介します。

屋根塗装で手抜きトラブルになる原因

 

屋根塗装で手抜きトラブルになる原因は、職人の選定を失敗したことが主な原因となります。

下記の業者や職人またはセミプロに依頼してしまうとトラブルが起きやすいでしょう。

 

• 悪質な塗装業者に依頼してしまった場合

• セミプロ(職人経験が浅い若手、DIYレベル)の職人が塗装を行った場合

悪質な業者による手抜きトラブル

悪徳営業

 

悪質な業者は、主に訪問販売による活動を行っています。

材料費や人件費」を抑えて、少しでも多くの利益を得ようとするため手抜き工事を行うケースが多いです。

手抜きトラブルがもっとも多いのがこの悪質業者ですので、訪問販売で屋根塗装を依頼してしまった場合には注意が必要でしょう。

 

セミプロによる手抜きトラブル

DIY

 

屋根塗装は、外壁塗装と比べると比較的手軽に行えるため、まだ「職人経験が浅い若手」や「DIYレベルの便利屋さん」なども施工を行うケースも少なくありません。

安さにつられて依頼をしてしまうと、思はぬトラブルが起こることもあるため注意が必要です。

基本的な施工手順しか知識がないので、屋根の状況に合った「塗料の選定」、「施工方法」ができず、不具合が起きる危険性が起こり得ます。

手抜きというよりも知識不足によるトラブルという例です。

 

屋根塗装でよくある手抜きトラブル8項目

1、近隣への挨拶をしない

近隣挨拶

 

工事を行う前には、ご近隣へ挨拶を行うのが基本ですが、この挨拶回りをしない業者もいるようです。

その場合に、とくに問題となってくるのが「高圧洗浄」です。

屋根を洗浄すると、泥や汚れが近隣へ飛んでしまう可能性があります。

その時に、近隣のお宅の窓が空いていたり、洗濯物が干されていたり、車などがあると汚れてしまい近隣の方とトラブルになってしまう事もあります。

 

2、高圧洗浄をしない、作業時間が短い

高圧洗浄

 

最近では少ないですが、高圧洗浄をしないで屋根塗装を行う業者もいるようです。

また、高圧洗浄を行っても、さっと洗い流すだけで、短時間で作業を終わらせてしまうケースも多いです。

この短時間で高圧洗浄を終わらせてしまう手抜き業者は、まだまだ多いので注意が必要です。

高圧洗浄の効果がない、汚れた状態で屋根の塗装を行ってしまうと、耐用年数も低下して劣化スピードが早くなってしまいます。

 

3、下地調整が適当

下地調整

 

屋根塗装を行う前に、屋根材の旧塗膜であったり、コケや汚れなど下地を調整していきます。

また、ひび割れた箇所などコーキングで補修を行うなども下地調整の中に含まれます。

この作業を省いたり、適当に行って塗装作業に入る手抜き業者も少なからずいます。

下地調整をしないと、凹凸が酷かったり、旧塗膜が残りすぎて、劣化のスピードが早くなってしまいます。

 

4、縁切り、タスペーサーをしない

エスバッター

 

化粧スレート屋根の塗装を行うと、屋根材と屋根材が重なり合う部分が塗膜で覆ってしまうため、縁切り(タスペーサーの挿入)を行い隙間を空ける作業をします。

この縁切り作業をしない手抜き業者がとても多いです。

重なり合う部分が塗膜で覆ってしまうと、湿気などの逃げ道がなくなったり、毛細管現象などが発生して雨漏りの原因となったります。

※屋根材や劣化状況によっては必要ない場合もあります。

 

5、塗料を薄めて塗装する

ヤネフレッシュ

 

塗料には、分量器があって計測して混ぜ合わせていくのですが、「適当に混ぜてそのまま塗装」を行う業者もいます。

シンナーや水が多いと、仕上がりが悪くなり、劣化スピードも早くなります。

塗料は、一斗缶で平均して「2~3万円」かかります。

塗料がぎりぎり足りなくなる場合に、薄めて材料費を浮かせようとするケースが多いです。

 

6、塗装を2回塗りしかしない

屋根中塗り

 

見積書に「3回塗り」と記載してあっても「2回塗り」で終わらせてしまったり、2回目が完全に乾いていないうちに続けて3回目を塗装してしまう業者も多いです。

工期を短くして、安く抑えて利益を上げていくという手抜きのやり方です。

どちらも、しっかりと3回塗りを行った場合と比較すると耐久性が落ちます。

悪い場合には、数年で剥離や剥がれのトラブルとなっていまいます。

 

7、雨漏りしているのに塗装してしまう

天井雨漏り

 

雨漏りが発生しているのに、原因がわからないまま塗装を行ってしまう業者もいます。

経験の浅い職人さんが対応した場合に多く、塗装で解決できると考えていることが多いです。

雨漏り原因は、「棟包の裏側」であったり、「外壁との取合い」、「トップライトまわり」などで起こりやすいですが、どれも屋根塗装を行っただけは雨漏りの改善には繋がらない場合が多いです。

屋根塗装が完了しても雨漏りが止まらずトラブルになるケースはとても多いです。

 

8、屋根の状態が悪いのに塗装を行う

パミール屋根

 

経年劣化が進んだ屋根材は、塗装を行っても剥がれやすく、剥離を起こしやすいです。

また、屋根材(パミール・コロニアルNEO)によっては塗装が適さないケースもあります。

上記同様に、経験の浅い職人さんでは、知らずに塗装してしまう事が多いです。

このような屋根材に塗装を行ってしまうと、数年で不具合が発生してトラブルの原因となってしまうでしょう。

 

安さを売りにする塗装業者は危険?

職人

 

工事の「費用が安い」という理由だけで契約するのは少し危険です。

屋根塗装工事は、「材料費」もかかりますが、とくに「人件費(作業費)」が、多くかかっています。

その人件費が安いという事は、手抜きのリスクがあるからです。

もちろん、すべての安い業者が手抜きを行う可能性があるという訳ではありません。

ただ、費用の安さもそうですが、お見積もりの内容にもしっかりと目を向けていく事が大事です。

 

まとめ

 

屋根塗装工事で手抜き工事をされてしまうと、「数年で塗膜の剥がれ」、「高圧洗浄が近隣へ飛散」など、トラブル発生の原因となります。

このような手抜き工事をされないためにも、「業者選び」が重要となってきます。

お見積もりの段階で、ある程度しっかりと知識を持った上で、担当の人に質問や確認を取っていくと良いでしょう。

とくに「保証の有無」の確認は必ず行っていくことが大事です。